樹木葬は実際に選ばれているのか?データから検証
樹木葬についてです。
樹木葬とは、墓石の代わりに樹木などをシンボルとして作られたお墓のことを指します。
山中に遺骨を埋葬して、その上に木を植える埋葬方法は昔からおこなわれていましたが、
近年の少子高齢化やお墓の承継者がいない事など、従来のお墓を管理していく事が困難になりつつある時代に需要が拡大していくようになりました。
埋葬した上に桜の木を植えたり、
ガーデニング型の花が植えられていたりなど色んな形態があります。
また、遺骨を合祀するタイプから個別埋葬のところまで様々です。
樹木葬って本当に人気があるの?
メディアでは樹木葬について取り上げられることも多いけれど、実際選ばれているの?
鎌倉新書にて消費者アンケートによる墓地選びの調査結果が以下のとおり出ています。
【第9回】お墓の消費者全国実態調査(2017年)霊園・墓地・墓石選びの最新動向 | 霊園・墓地のことなら「いいお墓」
どのタイプのお墓を購入しましたか?
参照)鎌倉新書お墓の消費者全国実態調査
従来型のお墓の購入が約半数を占めており、2人に1人が一般墓を選択していることになります。
世間では墓石を持たないお墓が流行ってるとはいえ、依然として安定志向であることが伺えます。
逆に言えば2人に1人が永代供養を選択できる時代ともなっているようです。
樹木葬の購入にいくらかかりましたか?
参照)鎌倉新書お墓の消費者全国実態調査
樹木葬の購入にかかった費用は40万円~60万円が最多の33.3%、
次いで60万円~80万円が23.1%です。
平均して70.9万円という結果になりました。
一方、従来型の一般墓を建てる場合にかかる全国平均の金額は174万円程のため、
一般墓よりも100万円程費用が安くなる傾向にあります。
樹木葬契約のトラブル
で、樹木葬って実際どうよ?といったところですが、
こちらは肌感覚で申し訳ないのですが、実際購入した後の意見を聞いていると、
満足度は高いようでした。
後悔している人の声としては、
「一度納骨したら、遺骨を返してもらえなかった」
「購入後に親族に反対された」
という声があります。
遺骨を返してもらえなかったケースは、樹木葬が合祀のところが多い点があげられます。
樹木葬に納骨すると、即座に、またはある一定期間後に、他の人の遺骨と混ぜて納骨されてしまうので、後々やっぱり遺骨返してもらいたいとなっても、返還が難しいとされています。
もちろん場所によって個別埋葬のところもあったり、返還可能なところもあるので、
気になるようであれば契約前に確認してみてください。
また、購入後に親族に反対されたケースは、購入前に家族間で話し合いが密に取り交わされていなかったことが原因ですね。
こちらは樹木葬に限らず、他のタイプのお墓でもよく聞くトラブルです。
樹木葬でも一般墓でも、購入する前の話し合いは不可欠です。
十分に話し合って納得したうえで契約してください。
樹木葬の取り扱いがある霊園の種類
樹木葬も、一般のお墓と同様に大きく分けて3種類の場所で購入できます。
- 公営霊園(国が運営している霊園)
- 民間霊園(国以外の、宗教法人・公益法人など)
- 寺院墓地(宗教法人)
以下はそれぞれのメリット・デメリットです。
これは樹木葬だけでなく、一般墓の場合も同様です。
公営霊園
メリット
- 国が運営している安心感
- 宗教自由
- 指定石材店制度がないので自由に石材店を選べる
デメリット
- 申し込み条件や資格制限が厳しい
- 倍率が高く抽選だったり、募集が不定期だったりする
- 民間や寺院墓地に比べて充実したサービス(会食スペース・設備)がない
民間霊園
メリット
- 施設やサービスが充実している
- 墓地のデザインが自由なところが多い
- 今人気のペットと入れるお墓があるところも
デメリット
- 金額が高いことが多い
- 宗旨宗派不問でも実は在来仏教のみなど制限がある場合が多い
- 指定石材店制度があり、好きな石材店を選べない
寺院墓地
メリット
- アクセスがいいところが多い
- 埋葬後も手厚い供養があり、仏事をお寺で相談したり執り行ってもらうことができる
- 寺院の施設を利用できる
デメリット
- 宗旨宗派を改宗しなくてはいけないところもある
- 檀家になる必要がある場合もある
- 指定石材店制度がある場合が多い
それぞれの特徴を踏まえたうえで最適な墓地を探してくださいね(^^)